ベランダから見える星
この家に私の居場所はない。


いつから歯車が狂ったのか分からないが両親は弟が大きくなるにつれ私に冷たくなった。



「そこの人邪魔なんだけど。」


弟が私を押し退けながら言う。


いつの間にか名前すら呼ばれなくなっていた。


この家に居場所なんかない。


そんなの分かってる。


でも私はまだ子供。


帰る場所はここしかない。


私はいつものように足早に家を出た。


そしていつものように学校に行き学校が終われば寄り道をし夜中に家に帰り寝る。


今日もそんな1日を過ごすはずだった。

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