ベランダから見える星
「葵の話を音緒の前でしないであげて。」


突然の言葉に私は何も言えず千香を見た。


意味がわからない。


なんで音緒?


関係ないと思うし,どちらかというと葵が音緒を意識してる感じなんだけど…



「私,静に幸せになってもらいたいよ?
 でも音緒にも幸せになってもらいたいの。」


私だって音緒に幸せになってもらいたい。


けど…それと何の関係があるのかがわからない。


シワがよっていたのか眉間を突かれて『ごめん』と謝られた。



「いや…こっちこそごめん。
 言ってる意味分からない。」


すると千香は目を見開いた。


私変なこと言ったかな…?



「本気で言ってんの!?」


「うっ…うん。」


「鈍っ」


だから何がよっ


鈍いとかいきなり酷いと思うんだけど。


少しムッとしながらも千香の言葉を待つ。


はっきり言ってくれなきゃ意味分かんない。


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