ベランダから見える星
そんな自分が嫌だった。


信じてないみたいで。


でもお母さんも一緒だった。


多分私たち“不安”だったんだよね?



「お母さん頑張って説得するからね!」


反対されることを前提にしてることはスルーして,お礼を言っておく。


そこでタイミングよく…ともいえないけどお父さんが帰ってきたみたいだ。



「ただいま。
 静は?」


「「おかえりなさい」」


今までのお父さんは無口で無関心な人だった。


いや…そう振る舞ってた。


けど今はそんな感じは少しもない。


帰ってくるなり私の名前を出すなんて1年前までの私は考えられなかっただろうな…



「今日は泊まるのか?」


「ううん,明日も学校だから帰るよ。」


すると肩を落とし落ち込んだ。


お母さんは呆れて苦笑いし,ご飯を作りに戻った。


『早く着替えて来たら?』とお母さんに言われて,バタバタと着替えに行ったお父さんは尻に敷かれてるんだと思う。


ふと指が軽くなった。


どうやらこのうるさかった中,静奈はスヤスヤ寝ていた。


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