ベランダから見える星
「あの人にも言ったけど…
 幸せになろう?」


「あぁ。
 ごめ…ありがとう。」


今,私たち開放されたよ。


まだシコリは残ってるけど…


なくなる日は多分こないだろうけど…


それ以上の楽しいとか幸せで埋めていこう。



「ほら2人とも帰ろうよ!」


私たちをいつも引っ張ってくれるお母さんの背中を,私はずっと追い掛けていくだろう。



「うん!
 お父さん早く乗ってっ」


もう振り返らない。


これからまっすぐ前だけを見て歩いてくから。



「これから忙しくなるわよ〜」


私をマンションに送る道で,私たちは未来の話をしていた。


あと数カ月で卒業,留学する私のこと。


その頃の静奈の成長ぶり。


私が帰って来たときの再会の仕方。


くだらないこともたくさん話した。


あと数カ月でもっと近い存在になれるよう,沢山話した。


その時間が楽しくて…


私はやっぱり“生まれてきてよかった”と思ったよ。


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