ベランダから見える星
「今日静一郎さん出張でこれないって。」


「あっじゃあ明日そっち行くよ。」


雫を妊娠したと分かった時に家を出てからも,頻繁に家に帰る私。


静奈と静希にお姉ちゃんらしいことしてあげたいから。


それに…やっぱり親子の時間が欲しいから。



「お邪魔しますよ?」


「あっ拓海,お疲れ〜」


夕方になると続々やって来る男たち。


仕事があるからね。



「実もいるんですけど!」


拓海の後ろから現れた実に思わず爆笑。


みんなあまり変わらない。


実はサラリーマン,拓海はカメラマンと仕事してるけど…


昔のまま。



「葵はまだ?」


「うん。
 …もう先に始めちゃおっか!」


と今だに葵に対しては薄情な私たち。


これでもみんな認めてるんだけどね?



「じゃあみんな乾杯!!」


「ただいま〜」


やっと帰ってきた葵をみんなが白い目で見る。


もちろんわざとだけど。



「早く座れ。
 子供寝てる間に食うぞ。」


急かす実にまたもや爆笑。


< 398 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop