ベランダから見える星
そして学習机の上に置いてあった飛行機のチケットとお金を財布にいれる。


必要なものは前から準備していた家出用鞄に詰まっているため,その鞄といつも持ち歩く鞄を持ち私は部屋を出た。


1階に行き一応リビングに顔を出そうと思いリビングに近付くと母親の怒鳴り声が聞こえた。


私はいつものように身を縮めた。


が,その怒鳴り声は私に向けられた物ではなかった。



「京介っいい加減にしなさい!
 貴方成績が1番だったら何でも許されるなんて思わないで!!」


怒鳴り声は弟に向けられたものだった。


初めて怒られたのだろう。


弟は涙を流しながら『ごめんなさい』を繰り返してた。


弟をよくみると所々に小さな痣があった。


色からしてまだ殴られてあまり時間が経っていないみたいだ。


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