八年目のシュート
再会
日が沈んだ校舎裏の体育館に、懐かしい顔ぶれが次々と揃う。
「おっ!新婚さん、いらっしゃーい!」
「だからまだだって!」
「オレなんてさっき知ったんだぞ、一樹と尚が結婚するの」
「情報おっそーい。孤立してんじゃない?」
「マジ?超ショック〜!」
変わらないやり取りと、
みんなの笑顔。
まるで昔に戻ったみたい。
「そういえば、よく体育館借りれたよね。学校側に頼んだの?」
「え、尚知らないの?萩原君ここで先生してるんだよ」
そんなこと、全然知らなかった。
「そ、それで萩原君は?」
「職員会議で遅れるって言ってたけど……。あ、来た来た。萩原ー、久しぶりー」
渡り廊下の扉が開き、バスケットボールと大きなシューズが現れる。
「ようこそー。我が職場へ〜!」