八年目のシュート
話題は次々に変わっていった。
みんな、話したいことが山ほどあるみたい。
思い出話に、現在の仕事の話。
すでに子供がいる子もいた。
長い月日の間に、みんなそれぞれの人生を歩んで来ていたのだ。
「でもさ、一樹と尚がつきあうとは思わなかったよな」
「そうそう、確か一樹って優香ちゃん狙いじゃなかった?」
「うっそ、マジで!」
「おい、今する話じゃねーだろっ!」
「じゃあ、いつするんだよ。ね、尚ちゃん」
「やっぱり結婚考え直そうかなぁ」
「尚ーっ!」
そんな昔話も、本当は上の空だった。
萩原の事が気になって、視線が全然定まらない。