幸せの瞬間たち
幸せの瞬間たち
雑誌に載っていた人気の店に、彼女が連れて行ってくれた。
たくさんの人が並んでいて初めは少しうんざりしたけれど、席に着けばそれも忘れてしまう。
だって、目の前の君が、とっても美味しそうな顔を僕に見せてくれるから。
「美味しい?」
「うん。すっごく美味しい」
頬に手を当て、目を細めて笑う顔が好きで、僕はその一瞬を切り取った。
そしたら君は、不意打ちだと言って少しだけ頬を膨らませるんだけれど、やっぱり笑顔はそのままなんだ。
子供みたいに頬を膨らませて食べる姿を、僕はずっと眺めていたいって思ったよ。
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