俺、兄貴になりました



「翔にぃ、これ洗ってもいい?」



気づくと陽が台所にいた。

使い終わったフライパンや皿が流しに置いてあることに気づいたんだろう。




「陽、俺がやるからいいよ。陽は学校の用意してきな?」



「大丈夫。まだ時間あるし、翔にぃだって仕事だもん。手伝う」




相変わらず気の利くいい子だぜ。




「ありがとな、陽」



お礼を言った瞬間、




「うん」




たまにしか笑うことがない陽が、フッと嬉しそうに笑ったんだ。




か、可愛っ…!!




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