俺、兄貴になりました



この家で、これからもあいつらと思い出を重ねていけたら、どんなに幸せだろうか。




できれば、俺はずっとあいつらの面倒を見てやりたい。



あいつらが大人なってこの家を出て行ったとしても、


この家に帰って来た時、温かく迎えられるような家にしたい。




もしかしたら、一番最初に出て行くのは俺かもしれないな。




けど、その日まで。



俺たち10人兄弟で、ずっと仲良く、深くて強い絆を作っていけたらいい。




「よし、行くか」




俺は仕事の準備をして家を出た。





あいつらとこの家を守っていけるよう、もっと頑張らなきゃな。




なんてったって、俺は…。




10人兄弟の、長男なんだから。





おわり。






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