俺、兄貴になりました
「「何やってんだ、兄貴!」」
「翔輝にぃ、こっち!」
恋と蒼に引っ張ってもらい、人混みの中から出た。
「はぁ……悪ぃ、助かった」
「全く、自分も有名人だって自覚しろよな」
「ホントだよ。ただでさえそのルックスなんだから」
ルックス?
「なんのことだ?」
「「また無自覚かよ」」
よく分かんねぇけど、いいや。
「お前ら、金やるからアイス買ってこい」
三千円を恋に渡し、俺は店の外のガードレールに座った。
仲良くアイスを選ぶ弟達をみて、自然と顔が緩む。
いいな、こういうの。
家族って感じで。
これから、あいつらをしっかり支えなきゃな。
俺はあいつらを守ると、心に誓った。