俺、兄貴になりました
慎の頭から帽子をひったくって被った恋。
どうやら慎が被りたいと言ったらしい。
なんだ、言ってくれれば買ってやったのに。
「で?お前ら双子はなんで乗り物に乗らない?」
俺の隣には、恋と蒼がいる。
「兄貴一人にしてたら、どこ行くか分からないし」
「何しろ鈍感だからね。自分がどれだけモテるかも分かってない人だから。見張ってないと」
って。
「お前らほど有名じゃねぇよ」
「「だから、有名だかどうだか以前の話なんだってば」」
これはまた息ピッタリで……。
まぁ、いいか。
取り合えず、見張られてるってことだろ?
それからすぐに帰る時間になり、帰りの車の中では、弟は全員熟睡。
可愛い寝顔がみれたところで、一日が終わった。