俺、兄貴になりました
そう叶わないことを願った日からわずか3日後。
「恋、蒼、お母さん、再婚しようと思うの」
急な再婚宣言。
もちろん最初は、ふざけんなって思ったよ。
恋がどれだけ辛い思いしてるのかも知らないで、母さんは自分の幸せを追うという。
アンタ、ちゃんと自分の子供見てんのかよ。
見てるわけねぇか。
見てたら俺たちのこと見分けられるはずだもんな。
でも、その時の俺は反抗する気も起きなくて。
「ふーん」
それだけ答えたのを覚えてる。
そして、次の日。
再婚相手の家族に会うために行った家に…。
「久遠翔輝。よろしくな」
兄貴がいたんだ。