俺、兄貴になりました
「雷、お前1番大切なもの忘れてどーすんだよ」
大切なもの…?
「パスポート!お前どうやってウズベキスタン行く気!?」
パスポート…。
「あー…忘れてた」
「忘れんな!」
煌はパスポートを俺の鞄に入れると、次から次へと俺の準備をし始めた。
「あとタオルと…ほら、お前ホテルの石鹸じゃ髪が傷むんだから、自分の持って!」
俺より俺のこと分かってる。
さすが片割れ。
って、なんだかんだ結局煌が用意してるし。
俺、何もしてねぇ。