薬品と恋心
★第四章★ 企みと隠謀
ティアが採ってきた薬草ですべての材料がそろったらしく、ジーニアスは調合室にこもりがちになった。
ティアは前と変わらず、書庫で古代薬の本を調べていた。
ジーニアスはときおり様子を見に来てくれるが、ほとんど顔を合わせることはない。
この状況はティアにとって都合がよかった。
何を探しているのか知られることなく、自由に調べものをすることができるからだ。
確かに薬のことならジーニアスに聞いたほうが早いかもしれない。
だけど、ティアの本当の歳を言ったらどうなるのだろう。
変わらない態度で接してくれるのだろうか?
子供だから心配してくれているだけなのではないか?
色々な考えがティアの頭を駆け巡る。