薬品と恋心
招待状
次の日。
言っていたとおりジーニアスは宿にやってきた。
「おはよう、ティア。用意はできてる?」
「はい。よろしくお願いします」
材料の入った袋を差し出すと、ジーニアスはそれを受け取って中身を確認した。
「…確かに。これで解除薬は造れるよ」
ジーニアス瞳を伏せて一度深呼吸をしたあと、真剣な表情でティアに向き合った。
「オレはこれから調合作業に入るけど…ひとつ、約束してほしいことがあるんだ」
「なん、でしょう…?」
真剣な瞳で見つめられてティアは視線をはずせなかった。