薬品と恋心

馬車にゆられ、見馴れた屋敷の門をくぐり、ティアは応接室のような部屋に案内された。


少女は何かすることでもあったのか、部屋までの案内を執事にまかせ、どこかへ行ってしまっていた。



「では、こちらでお待ちくださいませ」



「あのっ…」



ティアは出ていこうとする執事を呼び止めた。



「なんでございましょう?」


執事は足をとめて振り返った。



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