薬品と恋心

「今日あなたをここに連れてきたのはこれを渡したかったからなの」



レティシアは白い封筒を差し出した。


封筒の四隅には、花とツタが浮き出るように加工されている。



「見てもよろしいですか?」



「ええ、どうぞ」



ティアはそれを受けとると開いて中を見た。


中にはふたつに折り畳まれた綺麗なカードが入っていた。



「これは…?」



「舞踏会の招待状よ。あなたにぜひ来てもらいたくて」



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