薬品と恋心
そんなティアにため息をつきながらメイドはティアに声をかける。
「ジェンティアナ様。くれぐれも変なことを考えないでくださいね」
ー変なこと。
つまりは死のうとするな、ということだろう。
ーもうそんなことは考えていない。
ジーニアスを守るためには生きなければならないのだから。
ーそれに。
ティアは胸元に手を当てる。
ージークに会うためにも。
あんな言葉はもう二度と口にしない。今度こそ、どんな扱いを受けようが耐えてみせる。
ティアは胸元に置いた手を握りしめ、強い決意の光をその瞳に宿した。