薬品と恋心

レティシアが出ていった扉をしばらく呆然と見てから、ジーニアスは頭をかかえた。



「ちょっと待てよ…舞踏会までにっていわれても日があまりないじゃないか」


それに、その材料となる薬草は危険な崖の洞窟に生えていると聞いている。


前に採取依頼を薬草販売店に出したら、運良くその依頼を受けてくれた採取人がいたため、薬草を入手できた。


でも今回も依頼を出すとなると、納品の期日が必然的に短くなるため受けてくれるとは限らない。


「いちおう出してみるか…」



いちるの望みをかけ、ジーニアスは依頼を出すため薬草販売店へと出掛けていった。




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