薬品と恋心
「期限が短いせいか誰も引き受けないし、どうしたもんかと思ってたんだが…」
「私、やります」
店主の言葉をさえぎって、ティアは口をひらいた。
危険は伴うが、かなりの高報酬。
これだけあれば宿代を気にすることなく、しばらく文献を調べることに集中できる。
「おお、やってくれるのか?でも、無理しなくてもいいんだぞ?」
「大丈夫です。今からすぐ準備して出ればなんとか間に合うと思いますし」
ティアは依頼書の写しを手に取ると席を立った。
「そうか。じゃあ頼んだぞ」
「はい」
ティアは出掛ける準備をするため、急いで店をあとにした。