躊躇いのキス
 
「え?は?
 あ、お、お久しぶりですっ……」


久々に奏人さんと再会して、頭の中がプチパニック。

どうしてこの場に奏人さんが?
というか、相変わらず人間離れした美形だな……。
隣の彼女とよくお似合い………


「あ!」


そしてやっと意味が分かった。

奏人さんの隣に、少しだけ微笑んでいる彼女。



「奏人さんの彼女さん!!」

「あ、はい……」



あたしの発言に、彼女は一瞬驚いた顔をすると、ほんのり頬を染めて頷いた。


「分かった?」
「あ、……うん…」


確認するように顔を覗き込んできた雅兄に、今度はあたしがバツが悪そうに頬を染めた。
 
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