躊躇いのキス
 
テスト前はあたしなりに気を遣って、遊びに行くことはしなかったので
久々に見た雅兄の姿に、それだけで嬉しくなって、
急いで雅兄のもとへ駆けて行こうとした。


だけど……



《もー……ほんっと変なこと言うんだからっ……》
《いや、事実だし。嘘だって思うんなら、見てみる?》



雅兄の隣に並ぶ、一人の彼女。


その姿を見て、駆け寄ろうとした足が止まった。
 
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