躊躇いのキス
「実はさ。
雄介に振られた、って聞いてたから、実はあたしの知り合いに声かけてて……。
侑那を紹介してほしい、って言った男がいるんだよね。
……会ってみる?」
「え……」
突然の申し出。
確かに、雅兄に振られて、あきらめるしかないと思っていたけど、新しい恋をしようとかまだ思えるほど余裕もなくて……。
「悪くはないと思うよ。そいつ、結構モテるほうだし。
けど、侑那の写メ見て、侑那のこと気に入ったみたいでさ」
「……うーん……」
とはいえ、やっぱり頷けなくて……。