ママのあたしが恋をした。
「和登様!!玲也様!!」




うるさい。いくら冷たくしても懲りねえぇ奴らばかりだ。




放っておいてもおさまる気配がない。




最近机の周りにこいつらが群がる。違うクラスの奴まで。




「和登ー!おはよー!」




香流は群がる女子の後ろからのんきに手なんか振ってるしさ。




それより、助けてくれよ。俺のこの状況見えてんのか?




「…和登様…?今日のお昼休みお時間いただけませんか?」




誰だこいつ。顔も見たことねぇ。名前も知らない。




「そういうのは…」



キャーキャー言う声で俺の声はかき消される。




うるさいな。



俺は静かに席から立ち上がった。



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