ママのあたしが恋をした。
トイレに逃げ込んだあたしはどうすることもできなかった。




「……っ…」




何故か涙が溢れてくる。




何故か和登が愛しく感じた。




「香流!香流ここにいる…の?」




胡桃の声が小さくなった。




あたしの泣く声聞こえちゃった?



「香流…あたしで良かったら話聞くよ?」




「胡桃ぉ!」




トイレの個室から飛び出したあたしは胡桃に抱き着いた。




「香流…和登のこと…好きなんでしょ?」




あたし…和登のこと…好きなの?




「…わか…んないっ…」




「和登がキスしてるところ見てどう思った?」




胡桃があたしに訊く。
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