ママのあたしが恋をした。
「…え?……うん…」




鶴ヶ崎さんにとって和登は好きな人。





答えるのにためらった。





「そっか…鳴瀬くん。登和さんのことが好きだったから…」





寂しそうな鶴ヶ崎さんの表情。





「私、本当に鳴瀬くんのことが好きだったの!」





そう言うと同時に伸びてきた手。





漫画でこういう時にビンタされるシーンをみたことがある。





あたしも…




そんなことされるのかな。





そう思った時、鶴ヶ崎さんの右手があたしの頬に優しく触れた。





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