独り言<あるOLの一日>
京子の場合、その収入は生活の為ではなく、

『娯楽&貯蓄用』になる。

残業をしない分真奈美より少ないとはいえ、真奈美と大して変わらない。

つまり精神的にも経済的にもかなり余裕があるということである。

真奈美だってできれば、そうなりたい。

いつもそう思うのだけど、なぜかその後が続かない。

でも今度こそ真面目に結婚を考えようかなぁ‥と、いつになく神妙に思った

そして、真奈美はぽつんと言った。

「私も、真剣に考えようかな‥」

「結婚?そうよ、そうしなさい!その気になれば相手なんていくらでも見つかるわよ。

まず、その気になることが大事よ!うん、いいことよ。応援するからね!頑張ろう!」

明るい京子に励まされ、なんとなく気分良く午後が迎えられそうな気持ちになるあたり
基本的に真奈美も単純である。

だが、そうでも思わなきゃ生きていられない‥この性格が幸いして真奈美は今までやってこられたのであろう。

とにかく真奈美にとってそんな京子とは、価値観も似ていて話が合い、色々刺激を受けることも多く、ランチタイムが唯一の息抜きになっている。

京子が来る前は年下の女子社員の中で孤立しがちだった真奈美にとっては、とてもありがたいことだった。

そうこうしてあっという間の40分程の昼休みが終わる。

席を立ち、店を出た。

午後1時前には、歯磨きと化粧直しを済ませて席に戻る。

そして、午後の仕事が始まる。

何も変わらずいつものように‥。
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