独り言<あるOLの一日>
やれやれ‥
帰りの車内
電車の中には、お洒落をした買い物帰りの主婦もいた。
真奈美と同世代のようだ。
『優雅な身分よね~主婦の癖に綺麗にマニキュアなんかしちゃってさ~。家事できんのかね、あれで。』
と心の中でつぶやくと‥
『あぁ、そんな風に思う自分が厭になって、また自己嫌悪‥。』
懲りない真奈美である。
そして、いつもなら電車に乗るとすぐ文庫本でも取り出して読み始めるのだが、今日はそんな気にもなれず、ぼんやりと周りの乗客に目をやる。
目の前に座っているOL、頭の先から足の先、爪の先まで、ほんとにファッション雑誌そのままの格好だ。
『す、すごい‥時計も、アクセサリーも、髪型もお化粧もバッチリ決まってるのに‥もう帰るの?遊びに行くの?
ひょっとして、それ普段の通勤着?ひぇ~っ!』
‥と思うと同時に
『きっと、家がお金持ちなのよね‥もしくは、アパートでカップラーメンすすってたりして。彼氏は一体何者だ?』
すると、急に誰かに足を踏まれた。
『げっ、痛いっ!』
隣には酔っ払いの中年サラリーマンがいた。
『あぁっ、おやじぃ~足踏むなっ!て!こんな時間から、酒臭いんだよーっ!一体何時から飲んでたんだよ!リストラ親父かい?あっちゃ行け!』
すると、おもむろに手に持った紙袋からチューハイの缶を出してきた。
『信じられなぁい。最悪だよ。ローカル電車じゃないんだっつうの!』
と声に出さずにつぶやくと真奈美は、まだ発車まで時間があるので、さりげなく隣の車両に移動した。
満員電車通勤歴はかなり長い。
こういう芸当は得意である。
そして、隣の車両に乗ってふと目に入った男性を見つけると
『あ、あそこのドアのところで本読んでるヒト男性、ちょっと素敵かも~。こっち向けぇ。あっ、こっち向いた!げっ、なんじゃ、ありゃ。下向いた顔とぜんぜん違う~がっかり。』
通勤車内は真奈美にとって人間ウォッチングを楽しむ絶好の機会である。
真奈美と同世代のようだ。
『優雅な身分よね~主婦の癖に綺麗にマニキュアなんかしちゃってさ~。家事できんのかね、あれで。』
と心の中でつぶやくと‥
『あぁ、そんな風に思う自分が厭になって、また自己嫌悪‥。』
懲りない真奈美である。
そして、いつもなら電車に乗るとすぐ文庫本でも取り出して読み始めるのだが、今日はそんな気にもなれず、ぼんやりと周りの乗客に目をやる。
目の前に座っているOL、頭の先から足の先、爪の先まで、ほんとにファッション雑誌そのままの格好だ。
『す、すごい‥時計も、アクセサリーも、髪型もお化粧もバッチリ決まってるのに‥もう帰るの?遊びに行くの?
ひょっとして、それ普段の通勤着?ひぇ~っ!』
‥と思うと同時に
『きっと、家がお金持ちなのよね‥もしくは、アパートでカップラーメンすすってたりして。彼氏は一体何者だ?』
すると、急に誰かに足を踏まれた。
『げっ、痛いっ!』
隣には酔っ払いの中年サラリーマンがいた。
『あぁっ、おやじぃ~足踏むなっ!て!こんな時間から、酒臭いんだよーっ!一体何時から飲んでたんだよ!リストラ親父かい?あっちゃ行け!』
すると、おもむろに手に持った紙袋からチューハイの缶を出してきた。
『信じられなぁい。最悪だよ。ローカル電車じゃないんだっつうの!』
と声に出さずにつぶやくと真奈美は、まだ発車まで時間があるので、さりげなく隣の車両に移動した。
満員電車通勤歴はかなり長い。
こういう芸当は得意である。
そして、隣の車両に乗ってふと目に入った男性を見つけると
『あ、あそこのドアのところで本読んでるヒト男性、ちょっと素敵かも~。こっち向けぇ。あっ、こっち向いた!げっ、なんじゃ、ありゃ。下向いた顔とぜんぜん違う~がっかり。』
通勤車内は真奈美にとって人間ウォッチングを楽しむ絶好の機会である。