独り言<あるOLの一日>
またもや37歳の誕生日の時と同じ言いようのない不安に襲われた。

『どうすればいいのかわからない。』
 
『だからって、泣いている場合か‥。』

もちろん、過去にもその時々に色々な悩みに直面して自分なりに解決する努力をしてきた。

でも、20代では当たり前の話かもしれないが、

  「老いる」

という事については考えたことがなかった。

実際、30歳を過ぎてから、めっきり体力が衰えたことを実感している。

昔なら、朝まで飲んで、一旦家に戻ってシャワーを浴びて一睡もしないで仕事に出かけ、またその夜も飲みに行くような荒業をしても平気だった。

今では仲の良い女友達との飲み会でさえ、いくら盛り上がっていても午後10時過ぎには疲れてしまって、

「お開き」

にしてしまうのだから不思議なものだ。

日々の生活でもそうである。

駅の階段を一段飛ばしで駆け上がっていたのはいつの事だったろう‥。

今や、何の躊躇もなくエスカレーターを利用している。

疲れがなかなか抜けないし、寝溜めができない。

休日は死んだように夕方まで寝たりできたのに、今ではどんなに疲れていても眠くても、午前10時前には起きてしまう。

40代はもう目前なのだ。

なんとかしなければ、このまま惨めに年だけとるのは嫌だ。
< 34 / 50 >

この作品をシェア

pagetop