独り言<あるOLの一日>
考えてみたら、子供の頃、近所の人達を見て、どんなに不細工なおばさんにも、
変なおじさんにもちゃんと家族があって、ごくごく普通に生活していた。

だから、大人になれば誰でも

「したい!」と思えば

結婚できるのが当たり前だと信じて疑わなかった。

なのに、いざ自分が結婚を考えた時に、こんなに難しいものなのだと今更ながら気づいたのである。

どうせ結婚するなら、自分が納得した相手と結婚したい‥

そう思うことは別に特別な事ではないと思うのだが、その基準というかハードルが昔の人よりもかなり高くなっているのだろうか?

確かに女性が高学歴になり、世間には情報が溢れている。

それによって、目や耳が肥えて人生に対する期待値が格段にアップして、相手に対する評価は厳しく結婚生活に対する期待感はますます高くなったのは事実だと思う。

でも、自分の事をそんなに棚に上げて、物色していたわけではないのだが、気がつくと一人だった。

「独身主義者」

を貫く強い決意も持たずにこの年になってしまった事に、自分でも驚いている。

決して、一生独身でいるつもりなどなかった。
< 48 / 50 >

この作品をシェア

pagetop