＊ヒーローボーイズ＊

「で、お前名前な何て言うんだ？」

「2年の美月です、えっと…さっきはすみませんでした」

「そんな美月ちゃんが謝ることじゃないよっ、こっちの不注意だったんだから」

「でも、あたしも確認しないでいきなり飛び出したんであたしのせいでもあるんです」

「じゃあもうお互い様って事でいいんじゃなーい？」

「そうそう、これ以上謝っててもキリがないしねー」

「てことでその話はもうするな！分かったか！？」



何か適当な気もするけど…



「お前ら返事はどうしたァ！」

「分かったから静かにしろよっ、修二の声は頭に響くんだよ」

「はっはっはー！ほら美月も分かったか？！分かったら返事！」

「は、はぁ…」




いきなり呼び捨て、しかも命令された。別にそれくらいじゃ怒らないけどね…



チャラ♪チャラ♪チャラララ〜♪



「携帯鳴ってる、誰のだろ」

「あ、すみませんあたしのです」



ガサゴソｯ……ーーーピッ…


「もしもし？」

『あっ、美月？今何処に居るの？』

「何だ和奈か、今はあの、えっと〜…」

『何どうした？…って、まさか変な連中に絡まれてるんじゃないでしょうね？』

「ち、違う違う！……ただちょっと、ーーーｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ…」

『聞こえない！もっとハッキリ言いなさい！』

「は、はい！ごめんなさい！！」




ひぃ〜怖いよぉ（泣）




「？？…美月ちゃん大丈夫？」

「へっ？…あ、あぁ大丈夫ですっ」

「美月は何で焦ってんの〜？」

「あれだよ、きっと誰かに脅されてるんだよ〜」

「お前脅されてんのか？」

「え！？…いや、違うけどっ…」

『ちょっと美月！今誰かと話してなかった！？しかも男の声だったわよね！？』

「か、和奈落ち着い…っ」

『これが落ち着いられるわけないでしょ！！……はぁぁぁ〜ｯ、私はあんたの事を心配してんだからね？もし美月が誘拐でもされたりしたら私だけじゃ助けにいけないんだよ？』

「…和奈」



あたしだって和奈に迷惑は掛けたくないよ、だから今でもあの事は言わない…和奈は優しいから、もしバレたりしたら大変な事になるもん…



『……で、今何処に誰と居るの？』

「えっと…」




和奈に聞かれチラッとみんなを見た。




「…美月ちゃん、ちょっと携帯貸してもらえる？」

「え？……どうぞ」

「ありがと」