*ヒーローボーイズ*



「………日野」

「違うよ〜下の名前!」

「…っ、か、和奈…」

「じゃあ和奈ちゃん」

「今話そうとしてたのは、もしかして俺らのことかな~?」

「っ!……そ、そうですけど」

「「そっか〜」」




3人は何話してんだろ?



「えっと、和奈ちゃん?だっけ?」

「……はい」

「その話は今じゃなきゃダメなの?」

「えっ、いや別に…」

「なら美月と和奈ちゃん、2人共今日俺達の倉庫に来てみない?」



倉庫?…って、車庫とか?何でわざわざそんな所に行くの…?




「はっ?……えぇ!?」

「「ナイスな反応!」」

「あ、ありがとう…じゃなくてっ!」

「ノリツッコミまで、お前やるなー」



何でか分かんないけど和奈褒められてるよ!凄いじゃん!




「あ、あのっ…倉庫ってまさかッ」

「そのまさかだよ、和奈ちゃんは俺達のこと知ってるぽいし、美月にさっきの事説明するならそっちの方が早いかなって」

「さっすが明良ママ!頭良いー!」

「え、そうか?…ていうかどさくさに紛れてママっ言うな」

「「ひゅーひゅー!明良ママかっくいー!!」」

「だから明良ママ言うなって!」




何か、コント見てるみたい…




「でも、私は行けないです!」

「「どうして?」」

「だって、あなた達は…」



和奈、ほんとに一体どうしちゃったの?いつもの和奈じゃないよ…



「…ッ美月行こ、授業始まっちゃう」

「あ、うん…」



早足で校舎に向かう和奈をあたしは追った。






*和奈*



私達があの人達の倉庫に行く?…そんなの無理に決まってる。


私だけならまだしも、美月だけは絶対に関わらせないようにしないと…だって、何があっても私が美月を守るって決めたんだから…。




美月、あんたはあの時からほんとの笑顔を忘れてしまった。

私は美月に本物の笑顔を思い出してほしい、あんたが笑わなくなってから私は毎日が苦しくて仕方なかった。

大丈夫だよ美月、何かあったら必ず私に頼って?…じゃないといつかあんたは消えるかもしれない。





それだけは絶対にダメ…


私、美月を一人でも守れるように頑張るからね。





ーーーーーだから…

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