レモンキャンディ

みんな目の前の光景に唖然としていた。


それは本当に一瞬の出来事だった。




とりあえずペアを組んでラリーの練習を軽くしようとしているときだった。


私は何度も何度もゆきに謝りながらペアを組んでもらった。


私に来たボールを返すことなんて絶対に無理だと判断したため私からサーブを打つことにした。



どうか当たりますように当たりますように。


そう願いを込めて思いっきりサーブをした。





ボールがラケットにあたった！



ものすごい勢いでとんでいくボールはゆきとは全然違う方向へ、


それと一緒に私の手の中にあったはずのラケットまでも華麗に宙をまっていた。