レモンキャンディ
あぶない!と思ったときはもうすでにとき遅しで、
私の超豪速球はメモを取っていた杉下先生の頭に直撃し、先生の時がとまった。
もう一方のラケットは
私の近くで練習をしていた隣のクラスの子を直撃していた。
「いったーーーーい。誰なの!?」
失神してもおかしくないはずのボールを受けながらもしっかりと立っていられるこの人はすごいなと思った。
このタフな先生の声にみんなが私を指差す。
「さおりーーーー! わざと当てやがったな!!!」
「違います!違うんです!!わざとじゃないです!事故なんですーーー。」