レモンキャンディ




「ゆきちゃーーん!がんばれ!!」



私は体育館でゆきちゃんの応援をしに来ていた。



ドシっ


私にアタックしながら突っ込んで来たのは竜でした。


「ゆきちゃんって子かわいいなー。」


「でしょー! チアではね一番上に乗る人だよ。」


「ちっこいから守りたくなるような女の子だな!」


「そうだねー。うちが守ってあげたい!」


「お前みたいなやつ、守りたいなんてやついるのか?」


「うるさいな!!!」



こうみえても私は男の子は苦手だ。

なんかこう、怖い。

大っきい手に大っきい体。
みんな考えてることはおんなじ。



だけど竜は違う。

いつも私のこと助けようとしてくれた。

こんな幼なじみですが大切なんですな。



「お前は俺がほかの子可愛いって言ってもなんも思わんのな。」



小声で呟く竜の切ない一言は私には聞こえてなかった。




< 28 / 115 >

この作品をシェア

pagetop