レモンキャンディ




「さおり、大丈夫か?」



浴室からの返事はない。



ごめんなさい
と思いながらドアをあける。



見えたのは、






手首から流れる赤い液体がさおりを色付けている。



ショックな出来事に腰が抜ける。




急いでシャワーを止めてタオルを巻きつけ救急車に電話した。



ちゃんと会話できたかわからない。



でもただたださおりを失いたくなかった。







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