レモンキャンディ
「なぁ、」
「なぁに」
「もう2度とあんな姿誰にも見せるな。
お前に死んで欲しいって思ってるのはお前自身だけだ。
他の人は誰もそんなこと思っちゃいない。
俺はお前に生きててほしい。
だから、もう2度とあんなことするんじゃない。」
びっくりして竜を見つめる。
いつも支えてくれる竜の気持ち。
いつも元気な竜のことを私は何にも考えていなかった。
自分のことばっかで、自分だけが悲劇のヒロインになった気がしてた。
竜の言うとおりだ。
「あと、怖いなら俺が一緒に帰ってやるよ。」
竜はまっすぐに私を見つめている。
その瞳には余計なものは一切混じっていなかった。