レモンキャンディ
おばさん、私、竜の3人で食卓を囲む。
竜には7つ上のお兄さんがいるが今はいない。
もう社会人でもっと都心のほうに一人暮らししている。
仕事が忙しくなかなか帰って来れないらしい。
竜とにて面白くて明るいお兄さんだ。
おばさんがカレーの皿を一人一人のまえに起き、スプーンを配る。
机の真ん中にはサラダが置かれている。
「さぁ食べましょう。」
おばさんの合図とともにみんなが手を合わせる。
「「「いただきます」」」
おばさんの料理は全体的にピリ辛が多いのだが、カレーは結構辛かった。
でも抜群においしい。
学校のことや部活のことを和気あいあいと喋りながら楽しい時間を過ごした。
半分を食べ終えたところでおばさんがスプーンを置いた。
「ねぇ、さおりちゃん。はるかちゃんのお仕事が落ち着くまでうちにいたらどうかしら。」
はるかとは私の母のことである。
私と竜が同時に咳き込む。
「な、なにいってんの?」
ようやく竜が声を発した。
「だって、今なかなかお家にいられないんでしょ?女の子1人じゃ危ないわ。家も近いし、はるかちゃんには私から説明するわ!よし、そうしましょ!
鉄兄の部屋が余ってるでしょ?」
もう完全におばさんのペースだった。