レモンキャンディ
私に覆いかぶさるように倒れた大矢くん。
大矢くんに押し倒された状態で倒れた私。
鼻と鼻をくすぐる距離。
心臓が壊れそうなくらいドキドキを伝える。
目と目が合ってお互いそらさない。
すると、大矢くんのめがゆっくり閉じ私の唇には柔らかい感触がした。
本当に柔らかくてマシュマロでできてるんじゃないかと思った。
生まれて初めての柔らかさに朦朧としていた。
彼が私から離れたときにはっきりとキスをしたんだと思った。
「ごめん。」
彼の口から思いがけない言葉がでていて、
私がなんでと思う頃には彼ははしごをおりていってしまった。
自分が泣いていたのだと気づいたのはその後だった。