レモンキャンディ
なぜ、彼はあのときキスをしたのだろう。
魔が差した?
興味本位?
実はプレイボーイ?
いや、もしかして私のこと好きとか??
お風呂の中で1人妄想しながら湯船に浸かる。
ニヤニヤが止まらなくて本当にだらしのない顔。
「おい、さおり!大丈夫か??」
青い顔した竜が突如お風呂のドアを開ける。
急いで重要ポジを隠す。
お風呂のせいか赤面。
「くぉぉぉおらーーーーーーーー!!!!!このくそ、ど変態野郎が!!!!!!」
手当たり次第物を投げて竜を追い返す。
あいつめ、後で絶対コロス。
せっかくいい夢みてたのにな。
急に現実に引き戻された。
現実はそんなに甘くなくてもっと辛い。
例えどんなに彼が私にキスしまくろうが、告白をしてこようが、
私はそれに応えることなんてできない。