レモンキャンディ





公園についてもまだまだ進む。



奥には噴水があった。




その傍のベンチに彼は腰掛けた。


そして私も座るように促す。




「ここ、来たことある?」


こちらの顔を伺い聞く。


「うぅん、ないよ。」



「そっか、良かった。」


彼は安心したようにつぶやいた。



「なにかあるの?」


「まぁみてなって。」




そういう彼の横顔を眺めていると彼の顔に色がついた。


綺麗な青。



びっくりして原因を確認すると
噴水が色鮮やかに彩られていた。




最初はブルー。
そして次に赤くなりまた次へつぎへと色が変わる。



なん分かすると噴水の勢いが弱まる。

だけどまた少しすると色づいた噴水が姿を見せる。








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