もっと君と   愛し合えたら
海の中は実際に潜ってみなければわからない世界だった。

不思議な感覚に酔った。

この感動は癖になると思った。

ダイビングとはなんて素晴らしいのかと思った。

私は1回15分間の潜水を徐々に延ばしていった。

野瀬さんのサポートは完璧だった。

私の初ダイビングが成功したのも彼のお陰だった。

「乾杯!」

私たちはスポーツドリンクで乾杯した。

「僕たちはいつもスポーツドリンクだね。」

「そうですね。」

「今度乾杯する時はぜひアルコールにしたいものだ。」

私は彼の言い方に笑った。

「後でまた潜った時に、海の中でマスクを外せる練習をしておきたい。万一事故った時に焦らないで済むよう、慣れる必要がある。マスクやタンク、コンピューターにばかり頼ってはいけない。わかる?僕の言っている意味?」

「はい、わかります。」

彼は厳しい指導もしてくれた。

海の中でマスクを外すなんて思いつかなかった。

スクールでは教えてくれないことばかりで

私は彼に感謝していた。

潜る時はいつも真剣でなければならないと言われた。

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