もっと君と   愛し合えたら
二人でスポーツドリンクを飲んだ。

泳いだ後はかなりの量の水分補給が必要なのだ。

「僕は野瀬公一と言います。君は?」

「安藤夕美です。」

「最近平日に見かけないようですが、休日だけにされたのですか?」

「はい、仕事が忙しくてなかなか来れなくなってしまったので。」

と私は適当に嘘をついた。

まさか筋肉マンになりたくなくてとは言えなかった。

「そうですか、僕は殆ど毎日来ているんです。」

「羨ましいです。私ももっと泳ぎたいんですけど。」と口を濁した。

「お時間はありますか?良かったら僕の店でお昼をご馳走しますよ。」

「お店ってレストランか何かですか?」

「いや、ダイビングショップなんですが、ランチも出していますので、コックがいますし、今日のメニューは確かパスタと言ってましたから、どうですか?」

「よろしいんですか?」

「ぜひ、どうぞ。」

私にとって新たな出会いになった。

野瀬さんは物静かに話す人で

がたいが大きく

適度に引き締まった筋肉に

なめらかな肌が印象的だった。

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