お姫様はふたり
「うるさい!!何よ、何よ、あんたなんか他の男子にモテるのに、佐田も取っていって!!真琴ばっかりずるいよ!!」


菜乃子は早口で言っていく。


…私、そんな風に思われていたんだ…。


「あんたなんか居なければ、あんたなんか…!!」


「え!?」


突如、菜乃子が私の目の前でキラッと光るものを出した。


それがカッターナイフと気付くまでに数秒かかった。


刃先が太陽の光を反射して、キラッと光る。


「え、菜乃子!!何するの!?」









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