お姫様はふたり
「あ、亮平(りょうへい)」


その人物は幼馴染みの亮平。


幼稚園、小学校、中学校、高校と一緒で家も近い。


小さい頃から私と美音を知っている数少ない人物。


「げっ!!佐田じゃん!!」


私の肩に手を置いていた男の子はまずそうに叫び、やっと私から離れてくれた。


ナイスタイミング♪


亮平に感謝。


「どしたの?」


「国語の教科書、貸してもらおうと思って」


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