お姫様はふたり
「今帰り?」


「うん。寂しく一人帰り」


「じゃあさ…。この前の…してもらえない?」


この前…?


あ!!


「お礼のこと?」


羽崎くんはゆっくりと頷いた。


すっかり忘れてた。


言い出しっぺのくせに。


「あ、うん!!おっけー!!じゃ行こっか」


私は羽崎くんの隣に並ぶ。


羽崎くんは優しく微笑む。


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