お姫様はふたり
「会う時間が減っちゃって。何が原因かも分からない。誘っても断られるし…」


「…それ…、彼氏は終わらせようとしてるんじゃ…?」


珍しく莢が歯切れ悪く話す。


声も小さいし。


「…えっ…?」


「美音と別れようとしてるってこと。あんた、何かしたの?」


グサッと、莢の言葉は容赦なく胸に突き刺さる。


俯くみこを見て、莢は慌てて付け加えた。


「まあ、そうじゃないかもしれないし。ほら、部活が忙しいとか、テスト月間だからとか」


…はっきり言ってくれるのはありがたいけど、やっぱり心にくる…。


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