小悪魔な彼女
「琉唯、さっきの本気だったんだ!?」
歩が苦笑いを浮かべながら私を見つめる。
私の机には、買いあさった雑誌の山。
そしてその中の一冊を熟読している私。
我ながら恥ずかしいけど、ああいうタイプは初めてだから、雑誌に頼っている。
「…そんなの読んでも無理だと思うけど………」
ボソッとつぶやく歩の声が耳に入った。
「何で!?」
「え…噂によると、横山くんのタイプって琉唯と真逆の子だもん。」
「…私と真逆って例えばどういう子のことよ?」
「うーん…多分…真面目で落ち着いた子じゃない?」
――真面目で落ち着いた子…。
確かに真逆かもしれない……。